2: ◆P1ZZk9vB9M[sage]
2021/08/14(土) 01:07:13.30 ID:ODfNhDTM0
スライムというと某有名ゲームの影響で、最弱のモンスターであるというイメージが強いかもしれない。
しかし、このスライムというモンスターは意外と厄介なのである。
まず不定形であるため、物理攻撃は基本的に効かない。
3: ◆P1ZZk9vB9M[sage]
2021/08/14(土) 01:08:26.73 ID:ODfNhDTM0
格闘家「まあ私は格闘家だけど雷属性の魔法はけっこう使えるし、スライムも敵じゃないけどね」
勇者「・・・スライムといえばさ、あの『赤の洞窟』に出てきた突然変異体」
魔法使い「『赤の洞窟』・・・ああ、あの『服だけ溶かすスライム』の」
4: ◆P1ZZk9vB9M[sage]
2021/08/14(土) 01:08:58.01 ID:ODfNhDTM0
勇者「お、お前、魔王城を前にしてパーティの体力減らすとか・・・」ガクガク
魔法使い「ぼ、僕は防御魔法使ってないと物理防御は紙なんだから・・・」ガクガク
格闘家「自業自得でしょ。賢者ちゃん、回復魔法はいらないからね」
5: ◆P1ZZk9vB9M[sage]
2021/08/14(土) 01:09:49.17 ID:ODfNhDTM0
賢者「・・・私の『能力』、使っておきますか?」コソッ
魔法使い「それはさすがにまだ早いかな。賢者ちゃんにも僕たちにもリスクが大きすぎるからね」コソッ
魔法使い「まあまずは僕がやるよ・・・魔法反射とか持ってるかもしれないから、避ける準備はしといてよね」
6: ◆P1ZZk9vB9M[sage]
2021/08/14(土) 01:10:32.89 ID:ODfNhDTM0
そう言いつつ剣を抜いた勇者が何事か呟くと、勇者の剣が風を纏い轟々と音をたてはじめる。
勇者「電撃が効かないなら、風属性の魔法をまとった『真空斬撃』ならどうだ? 行くぜオラァッ!!」ダンッ
7: ◆P1ZZk9vB9M[sage]
2021/08/14(土) 01:11:19.07 ID:ODfNhDTM0
魔法使い「くそっ・・・水や氷属性から、即死や浄化、儀式魔法まで試したってのに・・・」ゼェゼェ
格闘家「さっきの勇者の剣みたいに、まるで魔法も溶かされてるみたいな」
勇者「魔法使い、後ろで休んでな。お前の魔法は威力が頭おかしいレベルな分、消費も激しいんだからな」
8: ◆P1ZZk9vB9M[sage]
2021/08/14(土) 01:12:19.95 ID:ODfNhDTM0
賢者「なっ!?」
勇者「伝説の剣を溶かすようなスライムの身体・・・無理やり突破するのはさすがに無理だろうぜ」
賢者「そ、そんな・・・私の判断ミスです。魔法使いさんを消耗させた上に退路まで・・・」
9: ◆P1ZZk9vB9M[sage]
2021/08/14(土) 01:12:55.97 ID:ODfNhDTM0
勇者「おい二人とも、さっきから何の話を・・・」
賢者「私の固有の魔法『銀河書庫』で、銀河のどこかにあるとされるアカシックレコードに接続してあらゆる情報を瞬時に得ることができます」
格闘家「ええっ!? す、すごいじゃない賢者ちゃん! でも・・・」
10: ◆P1ZZk9vB9M[sage]
2021/08/14(土) 01:13:46.43 ID:ODfNhDTM0
賢者「いいえ・・・ですが、私は勇者さんや格闘家さんには死んでほしくありません」
格闘家「賢者ちゃん・・・」
魔法使い「でも、そんな魔法がノーリスクで使えるわけがない」
11: ◆P1ZZk9vB9M[sage]
2021/08/14(土) 01:15:17.38 ID:ODfNhDTM0
魔法使い「賢者ちゃん!?」
賢者「だ、だいじょうぶ、です、それより」
賢者「あのモンスターのなまえが、わかりました、あれは『ふくいがいぜんぶとかすスライム』です」
12: ◆P1ZZk9vB9M[sage]
2021/08/14(土) 01:16:22.39 ID:ODfNhDTM0
勇者「ああ、そのことなら狙ってみたいところがある」
格闘家「えっ?」
勇者「こっちの方向、高さ1mくらいのところ・・・スライムの身体の中に、何か見えねえ?」
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