【ウマ娘】小さなトレーナーと白い奇跡【みどりのマキバオー 】
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50: ◆Nsqe9nXw7g
2021/08/08(日) 00:15:11.85 ID:OS/CCdyu0
 混乱している、というのが率直な感想だった。

 マックイーンの部屋から飛び出したネズミは、寮の外へと飛び出した。幸い、雨はすっかり上がっていたが地面は水溜りや泥濘みが多く、非常に走りにくい。だが、こうして走っていないと頭がパニックでどうにかなりそうな衝動に襲われていたのだ。無我夢中でひたすら走っていたネズミが止まれたのは、濡れた芝生に足をとられて前のめりに倒れてからだった。

「痛ってぇなチクショウ。どうしちまったんだよ俺は。どこに行っちまったんだよあいつらは。もやもやしやがるぜ。一番大事なことだけが思い出せねぇ」

 自分が何者で、どこにいたのか。ある程度の記憶は戻っている。しかし、直近の記憶のみが未だにスッポリと抜けてしまっていた。何故自分はここにいるのか。そして他の連中はどこにいるのか。思い出した記憶のカケラと短いながらもここで過ごしていた記憶が頭の中で乱雑に散らばっており、小さなネズミの頭では記憶の処理が追いついていないのか絶えずズキズキと痛みが続いていた。


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