【ウマ娘】小さなトレーナーと白い奇跡【みどりのマキバオー 】
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39: ◆Nsqe9nXw7g
2021/08/08(日) 00:05:15.33 ID:OS/CCdyu0
「随分苦しそうじゃねーか、たれ子」

 不意に耳元で声が聞こえた。その時、今の自分は一人で走っているのではなかったということを思い出した。

「なに迷ってやがるんだ。今ここで行かねーと負けちまうぞ」

「そんなことはわかっています! ですが……」

 二人に挟まれる形で前にも後ろに出れずにいる内に、残された距離は500mを切ろうとしていた。多少無理をすれば二人を抜き去り前へと行けないことはない。しかし、その無理が今は致命的。ただでさえ足の寿命を前借りして走っているのだ。今は奇跡的に動けている足だが、本来ならいつ動かなくなっても不思議ではない。自身の最期の走りを捧げるのはここではないことはわかっている。しかし、ここを乗り越えなければどのみち先はない。加えて、もう迷っている時間も残されていない。


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