和久平八郎「怖くないのか?」青島俊作「正義を盾にしてますから」
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2:名無しNIPPER[sage saga]
2021/07/29(木) 20:51:40.69 ID:qO16CCyLO
「おい、なんだこの荷物は?」
「それが、誰も知らなくて……」

不審そうな和久に同調する形で青島も首を傾げて、中身が一体何なのか気になっていた。
開けてみようかと思ったが、本店、つまり警視庁の室井慎次が湾岸署の刑事課を訪れた。

「和久さんに聞きたいことがあります」
「俺に聞きたいこと? なんだ、警視総監にでも推薦してくれるってのかい?」

キャリア官僚に詰問されることを嫌った和久が軽口を叩くも、どうやら内密な話らしく、室井は和久を応接室まで連れていった。

警官が死傷した事件についての容疑者を昔、別件で和久が聴取した際にどうやら違法行為があったらしい。山部良和。危険な人物だ。

「被害に遭った刑事も昔、山部に対して取り調べの際に違法行為を行っていたようです」

山部は自分に暴力行為を働いた刑事に恨みを抱き報復した。故に和久もその対象である。
なので室井は和久にくれぐれも気をつけるようにと告げて、本庁へと帰っていった。

しかし和久は自らに迫る危険よりも、あの時に自分が聴取した山部が警官を死傷させた犯人だと発覚した憤りに気を取られてしまう。

そして、もともと短気な和久は腹を立てるもすぐに気を取り直して、自らに迫る危険については綺麗さっぱり忘れてしまった。


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