33:名無しNIPPER[saga]
2021/07/24(土) 04:10:24.44 ID:4EgY4XzW0
梨枝子「兄妹揃ってウチに聞き込みに来るなんて…何だい、またお化けでも出たのかい?」
桂馬「いやはや…そんな事は」
桂馬(あいつ…ちゃんと頻繁に見に来てたんだな)
桂馬(てっきり適当に済ませてるもんだと)
梨枝子「こういう田舎の村とか里はちょっとした噂でもお隣さんを介してすぐ住人全員に広まっちゃうからねぇ」
梨枝子「私はおろかここの人間は誰1人悩み事なんてないし困ってもないよ」
梨枝子「まぁそれ以前に人が居ないから悩みようが無いねぇ」キャハハ
桂馬「そうか…そう、だよな」
桂馬(…ここはそもそもこの前来た時に偶然駆け魂を見かけただけ)
桂馬(本来駆け魂の逃げ場である女性自体ほとんどいない農村地帯だ)
桂馬(駆け魂隊も編成されてないこの周辺は完全に冥界の管轄外)
桂馬(ここが通り魔の視野に入る可能性はほぼ無い…)
桂馬(そう、その筈だ…)
桂馬「…ありがとう、おばさん。何だか少し落ち着いてきた…気がする」
梨枝子「どって事無いよ」
桂馬「それじゃ僕はそろそろ家に帰るんで」
梨枝子「あれま、ついさっき来たばかりなのに」
梨枝子「それにもうこんな時間だよ、電車もバスももう止まってるんじゃ…」
桂馬「妹も探さなきゃいけないし、そうも言ってられないんで…」
桂馬「お邪魔しました」ペコッ
ガラッ
桂馬「…はぁ…」
桂馬「とりあえずエルシィを探すか…」.
桂馬「…今見たのも全部通り魔の魔法じゃないだろうな」ピコピコ
桂馬「いや、そもそも僕が錯乱してる可能性もあるのか…?」
桂馬「じゃないと夕方のアレは到底説明が付けられない」
桂馬「人の気配を消すだけならまだしても空間そのものを捻じ曲げたり改変する能力が悪魔にあるのか?」
桂馬「………」フラフラ
桂馬「ああクソ、駄目だ。善善頭が働かん」
桂馬「こういう時は精神統一、好きな物をひたすら数えろ」
桂馬「よっきゅんが1人、よっきゅんが2人…よっきゅんが…300人?…」
桂馬「えっと…よっ…きゅんが…ぁ…」ガクッ
ドサッ
桂馬「…」
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