【ウマ娘】エアグルーヴ「たわけがッ! 今日が何の日か知らんとは……」
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◆FaqptSLluw
[saga]
2021/07/19(月) 18:09:34.08 ID:/dmU8I1q0
「――仕返し、しちゃいますからね」
間延びしていて。でも少しだけ真剣みを帯びた声が降ってくる。
しまった、やりすぎたか――そう思った時にはすでに遅かった。
白く細い両手が、俺の頭をかっちりと掴む。がっちりと視線が真上にロックされた。
「にゃは、やっぱり人間って弱いなぁ」
「そりゃウマ娘に比べたらか弱いよ、俺たちは」
「そんな相手にちょっかいを出す魂胆は見上げたもんですよ、トレーナーさん?」
「……はは、何されるんだか」
諦念を込めて、全身の力を抜く。すると、空が映っていた視界が――急に手で遮られる。
ひんやりとしていて、少しゴムの匂いがする手。根っからの釣り好きが、今は俺のことに意識を割いていた。
「何されると、思います?」
「さぁ。今でも君のことを十分に理解していないからね、俺は」
「にゃはは、女は多少ミステリアスなほうがモテるって聞きますからね〜」
「これ以上謎を増やさないでくれ、見失いそうだ」
「心配しなくても、のらりくらりとしたら帰ってきますよ〜。そう、猫みたいに!」
……はぐらかされた、気がする。
まぁ、今此処で殺されようと、俺にとって文句はない。
何なら幸せな気分のまま死にたいから、殺してくれ、とすら思ってしまう。
試しに口に出してみようか。そしたらスカイは、俺のことを殺してくれるのだろうか。
「トレーナーさん? 妙なことを考えてますな?」
「良く解ったな」
「はー。それくらいわかりますってば。何年一緒にいたと思ってるんですか?」
「何年だったっけか」
「……そんなことを言うトレーナーさんにはーこうだっ!」
ば、と。手のひらがどけられる。
そこには、視界いっぱいに広がるセイウンスカイのにやけ顔。
毛先から、その肌から。セイウンスカイが匂った。
何度もどきりとさせられたが、やっぱりどきりとする。何度でもする。
整った顔立ちだとか、雰囲気とかもそう。多分、何というか。
……全部が、好きなんだな、と思う。セイウンスカイの。
あちらが、俺と同じ気持ちなのかはわからないけど――。近しい気持ちであることを願って。
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