凛「……」まゆ「……」【セ〇クスしないと出られない部屋】
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7: ◆SbXzuGhlwpak[sage]
2021/07/11(日) 09:40:13.87 ID:yy6cXhQg0
『……』


まゆ「……凛ちゃん」

凛「……何?」

まゆ「……暗いですね」

凛「……当たり前でしょ」

まゆ「……うん」

凛「……まゆ」

まゆ「……何ですか?」

凛「……ううん、別に」

まゆ「何ですか、もう」


柔らかな布地と共に二人は暗闇に包まれる。
暗がりにあっても互いの存在は、結ばれた手首がしっかりと教えてくれた。

やがて闇に慣れた瞳が少しずつ相手の姿を映し出す。
方や可憐な少女。方や凛とした少女。

可憐な少女を見て、凛とした少女は思う。
ああ、女の子だ。

どこをとっても柔らかそうな子だった。
そのおっとりとした眼差しと目が合うと、身も心もとろけてしまいそうになる。
肩にまで伸びるブラウンの髪を、指先で弄びたい。

どこを触れても柔らかそうで、強く抱きしめたら壊れてしまいそうで心配になる。
それなのに――強く抱きしめたくなる。
その小さな体を、他の誰にも見られないように全身をもって覆い隠したくなる。

凛とした少女を見て、可憐な少女は思う。
ああ、素敵だなと。

目を背けられない輝きがそこにあった。
前だけを見て、ひたすら駆け抜ける蒼い風のような瞳。
その瞳に射抜かれて硬直してしまうのは、緊張からか? それとも……

小柄な少女にしてみれば時に羨ましくも感じる長い手足は、その気になれば自分を包み込んでくれるだろう。

少し前に進むだけで、その胸で受け止めてくれるのでは?
あまつさえ耳元で甘く囁いてくれるのではないだろうか?

暗がりの中で少女たちの視野は、少しずつ狭窄していく。

このようなことを考えてしまうのはベッドの上で二人きりだからだろうか。
それとも怪しげな薬によるものなのか。

そのことに二人は薄々気づいている。
気づいていながら、段々とどうでもよくなってきた。

もういいやと。
女の子でも……相手がこの子なら、と。


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