結標「私は結標淡希。記憶喪失です」
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828: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2022/01/22(土) 18:51:27.10 ID:7SptLiMdo


一方通行「しかし、オマエ本当にイイのかよ?」

結標「なにが?」


 病室にある丸椅子へ腰掛けた一方通行が、隣に置いてある台に頬杖を突きながら結標へ聞く。
 

一方通行「俺と一緒にいるってことは、今までオマエが過ごしてきた環境を全てかなぐり捨てるっつゥことだぞ?」


 一方通行と同じ家に居候し、同じ学校へ通い、同じように生活をする。
 つまり、今の結標淡希からすればまったくの別世界へ飛び込むことと同義だ。
 それは生半可な覚悟では務まらないことに違いない。
 だが結標は、
 
 
結標「別にいいわよ」


 二つ返事で返した。
 一方通行は眉をひそめる。
 
 
一方通行「もォ少し思考してからモノォ言ったらどォだ?」

結標「別に何も考えていない、ってわけじゃないわよ?」


 軽い感じで結標はそのまま続ける。
 

結標「霧ヶ丘に未練があるわけでもないし、今のところ何かをやろうって気もないし、何かをやろうにも仲間たちが少年院から出られるのはまだ先だし」

一方通行「あン? オマエの仲間って反逆者として無期限で捕まってるって聞いたが」

結標「どういうわけか知らないけど、罪状が変わって刑期がきちんと付いたって聞いたわ」

一方通行「誰がそンなことを」

結標「土御門」


 ああ、と一方通行は納得の声を出す。
 自分だけではなく結標にも説明していたのか。
 アフターフォローまできっちりしていて気味の悪いヤツだ、と一方通行は心の中で呟く。


結標「…………」


 ふと、結標が目の前にいる少年をぼーっと見つめていた。
 それに気付いた一方通行は怪訝な顔になる。 


一方通行「どォかしたかよ?」
 
結標「……ねえ、一方通行?」

一方通行「あン?」

結標「今の私たちの関係って、何だと思う?」

一方通行「何って……恋人じゃねェのかよ?」

結標「……ふっ」


 結標は小馬鹿にしたように笑った。
 一方通行の怒りのボルテージがピキピキと上昇する。
 




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