結標「私は結標淡希。記憶喪失です」
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818: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2022/01/22(土) 18:44:10.30 ID:7SptLiMdo


垣根「……上条当麻って覚えてるか?」

海美「上条……」


 海美が少し視線を上げながら記憶を思い起こすような素振りを見せる。
 

海美「たしか、雪合戦大会の準決勝で戦ったチームのリーダーだった人かしら? あのツンツン頭の。彼がどうかした?」

垣根「ヤツが立ち塞がって来やがったんだよ。一方通行をぶち殺すために独房へ向かっている俺の前にな」

海美「あんな見るからに表の人間って感じの人が、何でそんなところに?」

垣根「さあな。結局、俺はヤツを殺すことができなかった。逆にヤツも俺を殺すことが出来ていない」

海美「貴方と引き分けるなんて、相当なやり手ね」

垣根「引き分けじゃねえ」


 食い気味に垣根は否定した。
 

垣根「ヤツの目的は、時間いっぱいまで俺の足止めをすることだった。一方通行や座標移動を守ることだった。その勝利条件を達成されたっつーことは、すなわち俺の負けだよ」

海美「ふーん」


 海美が軽い感じに相槌を打つ。
 垣根は続ける。
 

垣根「あのあと気になって、その上条とかいうヤツを調べてみた。そうしたら面白れーことがわかったよ」

垣根「一方通行をぶっ飛ばして、『絶対能力者進化計画(レベル6シフト)』を凍結させるまでに追い込んだ無能力者(レベル0)、ソイツがヤツだ」


 すなわち、それは上条当麻は一方通行を倒したということ。
 未現物質(ダークマター)というチカラを持っている垣根でも成し遂げることができなかった偉業を、あの無能力者の少年は達成することができたということだ。
 
 
海美「なるほど、ね。道理で勝てないはずよね。第一位より強いヤツが相手じゃ」

垣根「うるせえよ。つーか、何勝手に俺が一方通行より下だって決めつけてんだ?」

海美「完膚無きまでに叩きのめされるシーンを目の前で見せられたからね」


 雪合戦、舐めプ、逆算、次々と癇に障るワードを吐き出す海美。
 垣根はそれを遮るように舌打ちをして、
 

垣根「まあいい。いずれにしろ負けっぱなしは趣味じゃねえ。一方通行に上条当麻。いずれこの借りは必ず返す」

海美「……そ。せいぜい期待はしないで見守らせていただくわ」

垣根「可愛くねえヤツ……あっ、そういやよお」


 垣根が思い出したかのように話題を変える。
 




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