816: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2022/01/22(土) 18:42:03.20 ID:7SptLiMdo
フレンダ(ゲッ、仕事の連絡じゃん。もうっ、今朝学園都市へ戻ってきたばっかだってのに、ゆっくり休む時間ももらえない訳?)
今朝、学園都市に反旗を翻そうとしている外部組織を殲滅するという任務を終えたばかりだった。
ふとそのときのことを思い出してしまう。
自分の失敗で浜面仕上という少年に怪我を負わせてしまったことを。
幸い命には別状はなかったが、一つ間違えれば彼は死体処理場行きとなっていただろう。
フレンダ(……大丈夫。大丈夫だから。次はちゃんとやる。ちゃんとやれるハズ!)
フレンダは心の中でそう言い聞かせる。
そんな彼女の表情に不安や焦りといった陰が見えた。
フレメア「どうしたのお姉ちゃん?」
フレメアが首を傾げる。
フレンダ「ごめんフレメア! ちょっと急用入っちゃって、映画一緒に行けない!」
フレメア「えぇー、またー? この前も同じこと言って遊園地行くの当日ドタキャンしたはず!」
両手をバタバタ動かして抗議するフレメア。
フレンダは彼女をなだめながら、
フレンダ「ごめんごめん、この埋め合わせは今度必ずするから、ね?」
フレメア「むむぅ、しょうがないな。ここは私が大人になってあげる。にゃあ」
フレンダ「じゃ、そういうことだからちゃんと門限までに寮へ帰りなさいよ?」
そう言ってフレンダは立ち上がり、持っていたクレープを頬張った。
ごくりとそれを飲み込んで、一歩踏み出す。
フレンダ「それじゃあまたね! フレメア!」
フレンダは駆け出した。再び、闇の世界へ向かうために。
フレメア「……お姉ちゃん」
フレメアは心配するかのように呟き、小さくなっていく姉の背中を見送った。
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