結標「私は結標淡希。記憶喪失です」
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664: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2021/12/25(土) 23:49:58.79 ID:jaU2C2/Fo


 舌打ちをしながら一方通行は続ける。


一方通行「まァイイ。とにかくこのゲームは俺の勝ちだ。教えろ土御門。アイツは今どこにいる? 俺はどォすりゃあの女を救える?」

土御門「まあまあ落ち着け。情報はきっちり教えてやる。だが、そのためにはいくつかの条件を飲んでもらおう」

一方通行「条件だァ?」


 いつもと違う暗部の口調に戻った土御門の言葉を聞き、一方通行はピクリと眉を動かした。


一方通行「オマエゲームに勝ったら情報を欲しいだけくれてやるって言っただろォがァ! ナニ勝手に条件とか後付してやがンだァ!」

土御門「オレは嘘つきなんでな。まあ、安心しろ。きちんと条件を飲めば欲しいものは全てくれてやる。これは紛れもない事実だ」

一方通行「……オマエ、何か勘違いしてねェか? 俺は情報を寄越せと言ってンだよ。素直に寄越すならソレで終わりだ。だがよォ、そンな簡単なこともせずにグダグダ言って渡さねェっつゥならよォ」


 一方通行は口の端を歪めながら、


一方通行「ここで今すぐオマエの手足もぎ取って、ナニも出来ねェダルマにしてやってもイイってことをよォ、わかって言ってンだよなァオマエはよォ!」


 一方通行が電極のスイッチに手を伸ばす。
 全てを制圧する圧倒的なチカラを開放するスイッチへ。

 だが一方通行の手が電極へ届く前にピタリとその動きを止めた。
 いや、正確に言うなら止められたと言う方がいいか。

 指がスイッチへ届くより先に、土御門の持つ拳銃の銃口が一方通行の眉間に狙いを定めて向けられていた。

 彼だけではない。
 椅子に座った海原も同じように拳銃を一方通行へ向けている。
 ベッドであぐらをかいている番外個体は、体から電気を発しながら手に持つ鉄釘を向けている。
 一方通行の背後に立っている黒夜は、掌から放つ窒素の槍を一方通行へ向けている。
 少しでもその指を電極へ近づけたら撃つ。そんな殺意に一瞬で囲まれたから一方通行は動きを止めたのだ。


一方通行「……わかったよ。さっさと言いやがれ。その条件とやらを」


 舌打ちをして指を電極から離す。
 同時にグループの面々も構えていた武器を引っ込めた。


土御門「賢明な判断だ。仮にお前がここでチカラを使いオレたちを制圧したところで、お前程度がやる拷問じゃ誰一人情報は吐かなかっただろう」


 土御門の言いたいことを理解した一方通行は「そォかよ」と吐き捨てた。
 一方通行が大人しく話を聞いてくれるようになったことを確認し、土御門は喋り始める。


土御門「まずは一つ目の条件だ。オレたちは結標淡希の身柄を押さえるためにこれから動く。その作戦行動にお前も協力してもらう」

一方通行「あン? この俺にグループのお仲間になれってか?」

土御門「そうは言っていない。あくまで協力関係という形だ。その方がお前にとっても都合がいいだろ?」


 そう言ったあと土御門は視線を一方通行からグループの問題児二人へと向ける。


土御門「ところでお前ら。ちゃんとわかっているんだろうな?」


 土御門のリーダーとしての問いかけに、





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