結標「私は結標淡希。記憶喪失です」
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66: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2021/07/16(金) 22:04:25.18 ID:LptKL4w+o


芹亜「まあ、そんな話は置いといて」

鞠亜「そんな話って何だよ! 何かマジな感じだったから真面目に話を聞いてた私に謝れ!」

芹亜「この前常盤台に研修行ったってマジ? 研修なんて興味なさそうな格好してるくせに」

鞠亜「たしかに行ったけどその言い方はムカつくな。私はこう見えても真面目だぞ? こう見えても学校では成績トップだぞ? だからこう見えても研修にはちゃんと行くぞ?」

芹亜「まあ真面目ちゃんなのは分かったから。で、何でまた常盤台になんて行ったんだ?」

鞠亜「ああ、あれだよ。本当は別のクラスメイトが行く予定だったんだけど急遽別の研修が入ったみたいで、その代わりに暇だった私が行ってきたってわけ」

芹亜「ふーん、で感想は?」

鞠亜「頭がいい、いわゆる天才レベルが集まる学校って聞いてたけど正直拍子抜けしたね。能力の強度が強いだけでただの世間知らずのお嬢様ばかりだ」

芹亜「そりゃあの学校は能力至上主義だからな。凡人だろうが天才だろうが、無能力者(レベル0)だろうが超能力者(レベル5)だろうが何でも来いのウチとは違ってな」

鞠亜「でもあれはあれでプライドがいい感じに傷つけられてよかったよ。あの偉そうなくせに虫程度で阿鼻叫喚なお嬢様たちにこき使われる感じは」

芹亜「……もしかして妹よ。お前ってMなのか?」

鞠亜「ぶっ!? な、何を言っているんだこの姉はあ!?」

芹亜「いや、だって嬉しそうにプライド傷つけられたとか言ってるからてっきりそうなのかと」

鞠亜「わ、私はプライドを傷つけることによって窮地に対しての免疫をつけてるだけで、決してそういうのに心地よさを覚えてるわけじゃないからな!」

芹亜「はっ!? つ、つまりドMだということか……?」

鞠亜「ちーがーうー!! だからそうじゃないってー!!」

芹亜「まあ、妹を軽くキャラ崩壊させたところで本題に入るけど」

鞠亜「……待てよ。このやり取りはこのやり取りで私の経験値アップの糧となっているんじゃ……?」

芹亜「いいから話聞けよマゾメイド」

鞠亜「本題って何? もう卒業うんぬんの話の時点でもう本題は終わってると思ったんだけど」

芹亜「第五位には会ったか?」

鞠亜「第五位? 食蜂操祈のことか? ……あー、会ってはないけど見かけはしたなあ」

芹亜「どんな様子だった?」

鞠亜「うーん、別に普通に派閥の人たちと楽しそーにお茶会してたよ。まったくのんきなもんだよね」

芹亜「そうか。ありがとう」

鞠亜「……何だ? その第五位さんが何かしたっていうのか?」

芹亜「いや、たしかにアイツはムカつくことしかしてないけど、今のところは何もないけど」

鞠亜「じゃあ何でそんな様子とか聞きたがっちゃうのさ?」

芹亜「何もしてないってことがおかしいってことだけど。アイツの場合はな……」

鞠亜「?」

芹亜(そろそろこの年度も終わって新学期が始まる。このタイミングであの性悪女が動かないわけがない。もし動くとしたら一体どういう手で出てくるのか……)

鞠亜(何か難しいことを考えてる顔してる。これは別に大したことは考えてないな)ズズズ

芹亜「……まあとにかく」

鞠亜「うん?」

芹亜「卒業したくないんだけどどうすればいい?」

鞠亜「結局ループネタやるのかよ!」


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