結標「私は結標淡希。記憶喪失です」
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529: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2021/12/04(土) 22:48:29.63 ID:WGxiRQYAo


美琴「あなたにとって、打ち止めは何なんですか?」


 美琴は彼女の真剣な眼差しで問いかける。どうしても知りたいことを。


芳川「そうね」


 前置きをして、芳川はコーヒーカップに口を付けてから、答える。
 

芳川「血の繋がっていない家族、かな? 彼女は娘であり、妹でもある。そんな感じの存在かしら?」

美琴「……そう、ですか」


 その答えを聞いた美琴は、安心したように小さく微笑んだ。
 
 
打ち止め「うおおっ! ミサカもヨシカワのことお母さんのように思ってるよ! ってミサカはミサカは乗っかってみたり」

芳川「打ち止め。そこはお姉さんと言いなさい」

打ち止め「ええぇー? でもお姉さんというには歳が――」

芳川「お・ね・え・さ・ん・よ?」

美琴「……ふふっ」


 二人の言い合いを前に、美琴は思わず笑いがこぼれた。
 

打ち止め「あっ、お姉様が笑ったー! ってミサカはミサカは指摘してみる」

芳川「あら? 何か言いたいことでもあるのかしら御坂さん?」

美琴「ご、ごめんなさい! つい何か笑っちゃって」

芳川「笑われてるわよ打ち止め」

打ち止め「えー? ヨシカワのほうでしょー、ってミサカはミサカは会話を思い出しながら言ってみる」


 また同じようなことを始めて美琴は笑いそうになったが、出されていた紅茶を無理やり一気飲みして全部飲み込んだ。


芳川「……あら、もうこんな時間」


 ふと、壁にかかった時計を見た芳川が呟く。
 芳川は自分の使ったカップを流しに置き、床においていた鞄を手にした。


芳川「そろそろ私はバイトに行かなきゃいけない時間だからここを出るけど、貴女たちは?」

美琴「あ、はい。ここにいるわけにはいきませんので、私たちも一緒に出ます」

打ち止め「わーい!! お姉様とお出かけだー!! ってミサカはミサカは小躍りしながらハシャイでみたり」

芳川「じゃあ御坂さん。打ち止めのことをよろしくね」

美琴「はい、任せてください」


 彼女たちは部屋をあとにし、それぞれの行き先へと足を進めた。


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――






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