結標「私は結標淡希。記憶喪失です」
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523: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2021/12/04(土) 22:40:06.83 ID:WGxiRQYAo

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S4.結標淡希を追え


 午前七時五五分。ファミリーサイド二号棟のエントランスに一人の少女が立っていた。
 肩まで伸ばした茶髪に花形のヘアピンをした、名門常盤台中学の冬服を着用している少女。
 御坂美琴。学園都市にいる八人の超能力者(レベル5)の中でも第三位。常盤台の超電磁砲(レールガン)の異名を持つ少女だ。


美琴「――号室の黄泉川さん、だったわよね? たしか」


 美琴は住民呼び出し用のインターホンに四桁の部屋番号を入力した。


美琴「しかし黄泉川っていう名字どこかで聞いたことがあるような……まあいいか」


 プルルルル、という呼び出し音が三回くらい流れたあと、ブツンという音とともに音声が聞こえてきた。


??『はい、黄泉川ですけど?』

美琴「あっ、えっと、私、常盤台中学二年の御坂という者なんですけど」

??『御坂さん?』

美琴「その、そちらに打ち止めちゃんっていう子がいると思うんですが、いらっしゃいますでしょうか?」

??『…………』

美琴「?」


 しばらく沈黙が続いた。
 思わず部屋を間違えたか? と思う美琴だった。
 だが、二〇秒くらいするとガチャン、というエントランスにある入り口のロックが外れる音がした。


??『どうぞ入ってちょうだい。一三階だからエレベーターを使うことをおすすめするわ』

美琴「は、はい」


 そう言うと電話口の声が切れた。
 言われた通り美琴はエレベーターに乗り、一三階へと向かっていった。


美琴(……はぁ、まさかこんなことになるなんてね)


 御坂美琴がこんな場所にいる理由。
 それは昨晩の結標淡希に関する一方通行からの話を受けたあとのことだった。





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