結標「私は結標淡希。記憶喪失です」
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422: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2021/10/29(金) 22:33:13.28 ID:6X2WJU4Vo


同日 19:20

-スターランドパーク・レボリューション個室-


結標「……うわー、すごいわね。さすが最大の観覧車。まだ中腹辺りなのに綺麗な夜景が一望できるわね」

一方通行「オイ、どォいうつもりだオマエ?」

結標「どういうつもりって?」

一方通行「あンな話聞いて、俺がどンなクソ野郎かわかっただろォに、何で俺をこンなモンに誘ったンだ?」

結標「理由、か。貴方とこの観覧車に乗りたかった、っていうのじゃ駄目かしら?」

一方通行「駄目じゃねェが、納得はできねェな」

結標「そう。……ねえ、私貴方に言っておかないといけないことがあるの」

一方通行「何だよそれは?」

結標「貴方、三つの話をしてくれたわよね? 『絶対能力進化計画(レベル6シフト)』のことと『打ち止め(ラストオーダー)』ちゃんのこと、私の『記憶喪失の原因』の話」

一方通行「ああ」



結標「実はね。その話、もうすでに知っていたのよ。私」



一方通行「…………は?」

結標「一万人以上のミサカさんを死なせてしまった話も、打ち止めちゃんを命がけで守った話も、私の記憶を奪ってしまった話も、全部知っていたのよ?」

一方通行「…………」

結標「ふふっ、聞いてるときの私のリアクション、なかなかの名演技だったでしょ?」

一方通行「どォいうことだ? いつ? どこで? 誰からだ? 一体どォやってその情報を得やがった!?」

結標「……夕食のとき、私トイレに行くために席を外していたじゃない? そこで木原さんに偶然会って、そのときに」

一方通行「あ、あの野郎ォ……! 何のつもりでそンなクソみてェな真似をしやがった……!」

結標「さあ? 私もその理由までは教えてくれなかったわ。でも話してくれてるときの木原さんの表情は、なんというか、真剣って感じはしたわ」

一方通行「真剣だろォが真剣じゃなかろォが関係ねェ。あの野郎、あとでスクラップ確定だクソ野郎がッ!」

結標「……そういえば、貴方さっき私に質問したわよね? この話を聞いてどう思ったか、って」

一方通行「ああ。そォだな」


結標「たしかに、木原さんにその話を聞いたときはいろいろな感情が頭の中を巡っていったわ。もちろん貴方の言った負の感情っていうのもね」

結標「さらには木原さんが冗談を言っているんじゃないかっていう疑念さえも出てきたりしたわ。目を背けたかったんでしょうね」

結標「その頭の中にある様々な考えや感情を整理して、まとめて、でも結局収まりがつくことはなかった」

結標「けど、改めて貴方の口から直接話を聞いたときに、なんというか、いろいろあったものが頭からすぅっと消えてく感じがしたわ。そして、ある考えだけが残った」

結標「一方通行。私はね」




結標「貴方のことを支えてあげたいと思った。守ってあげたいと思った」







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