68:名無しNIPPER
2021/06/24(木) 15:54:46.75 ID:I9OmqLYR0
それからしばらくして彼女は東京へ転校していった。
俺はあの日、彼女にその言葉を伝えてから何もやる気が起きなくて、痛みだとか、辛さだとか。
そういう物も何も感じられなくて、自分の心に嘘をつくのも何も思わなくて
だから彼女が東京へ転校していく、その最後の日にも俺は彼女に会わなかった。
俺らが二年になる頃に彼女は一躍有名人になった。
バラエティを賑わせるサイキックアイドルとしてお茶の間を彩って、その知名度を上げていた。
彼女が有名になるほど、相対的に俺らの高校でもファンは増えて行った。
それどころか地域を挙げて、アイドル堀裕子生誕の地みたいな宣伝をあげて
そう言う物が増えるたびに彼女がもう手の届かない所まで行ってしまったのだという事を痛感して
失ってしまった心のピースを探し続けた。
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