【ウマ娘】トレーナー「なんかループしてね?」【安価】
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655:いぬ ◆FaqptSLluw[sage saga]
2021/07/07(水) 02:01:58.07 ID:gADqbH0Q0

「……驚愕ッ。まさかこんな時間まで仕事をしているとは……」
「秋川理事長?! し、失礼しました、こんな恰好で!」
「謝罪ッ! むしろノックをしなかったこちらが悪かった。すまない!」


 きらりと光る八重歯、朝焼けをそのまま溶かし込んだオレンジ色の髪、その人以外にあり得ない特徴的な口調――。秋川やよい理事長が、部屋の前に立っていた。

 慌てて体制を整える俺をよそに、秋川理事長は部屋へと入ってくる。一体何用なのか、と俺が考えていると、理事長は扇子を広げて俺へと差し向けてくる。


「疑問ッ! 私は問いただしに来た!」
「……何をですか?」
「解答ッ! ループ、という言葉の真意について」


 息が止まるほどの衝撃だった。正直、あの日かけられた言葉は覚えているものの、かけた言葉については特に覚えていない。衝動のまま胸中を吐き出した、といったほうが近いだろうか。

 だから、ループについて話していたことなど覚えていなかった。話すつもりもなかったので、本当に青天の霹靂……驚きを覚えてしまったのだ。


「……否定ッ。だが、今君は重要な時期だっ。下手に話せといっても満足に聞き出せはしないだろうっ!」
「……まぁ、確かに」
「保留ッ! 故に、君には……皐月賞後に話を聞くことを決めたッ! そしてその日には――“彼女”にも同席してもらうッ……!」
「彼女――?」


 見当もつかない。たづなさんに同席してもらうのであればこんな言い方はしないだろうし、彼女と言うのは俺にとって想定外の人物なのだろう。

 固唾をのんで続きを待つ。そして、満を持して、秋川理事長は言葉を発する。


「支援ッ! 君のサポートは我々が担当する。だが――だが、ウマ娘のケアやサポートはどうする?」
「……」
「懸念ッ……。君のいうところの”ループ”がどのようなものか私は知らないが、だが、ループした後のケアも重要だ……。そしてそれは、並大抵の存在ではケアできないほどの大きな禍根を残しかねない……!」
「……。いや、そんな、まさか――」
「――肯定。そのまさかだ――っ! そのような前代未聞の事態、丸く収めるには相応の実力者……それも、対処に慣れているものが関わるべきだっ!」
「つまり理事長が呼ぼうとしている彼女……ウマ娘は――っ!」


 ばさり、と開かれた扇子。

 口を覆い、目線だけで語りかける秋川理事長の表情は――あまりに強靭で。

 その瞳の先に見ている何かが理解できてしまった。それだけで――俺はあの雄姿を、この学園最強とされる彼女を思い浮かべてしまってならなかった。


「――”皇帝”シンボリルドルフ」


 どちらともなく吐かれた声。部屋に染み入る静寂が、その言葉を肯定するようだった――。

―――

▼皐月賞後に【特殊イベント:櫛風沐雨・嵐へ立ち向かうこと】が発生します。

▼秋川理事長との関係が進展しました。進行度1を得ます。進捗1/5

▼行動安価に【会話】が追加されます。


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