狐娘「妾は老いることも死ぬこともないケモノじゃ」
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95: ◆YBa9bwlj/c[saga]
2021/05/27(木) 02:33:10.91 ID:7H4INTzK0
狐娘「生き物が育つ様というのは、なかなかに悪くないものじゃ。こやつは植物じゃがな、それでもこうして見ているといつも考えることがある」
狐娘「これが子を見守る親の気持ちなのか、とな」
男「っ……」
狐娘「子を成す女王を望まれ、ついぞその役目を果たせなかった妾には永遠に理解の出来ぬ感情だと思っていた」
男「………」
狐娘「時に主よ」
男「!、うん?」
狐娘「妾はお主とは対等でいたいと思っておる。何もかも異なる我らが対等など、現実あり得ぬが……そう、錯覚させてきたのはお主じゃ」
狐娘「じゃから、そのような顔を見せる理由を聞かせてくれないか」
男「あれ……そんなに変な顔してましたか」
狐娘「とぼけるでない。主がそうなるのは決まって"身内"が話題に上がる時じゃ」
狐娘「妾の昔話はお主に聞かせたな。じゃがお主の過去を妾は知らぬ」
狐娘「そこに原因があるのじゃろう?」
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