狐娘「妾は老いることも死ぬこともないケモノじゃ」
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2021/05/27(木) 02:31:34.42 ID:7H4INTzK0
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男「……」ｻﾞｯｻﾞｯ
男「……」ｻﾞｯｻﾞｯ
男（さっきの姉さんの、あれは何だったんだろう。脅かしてみたって言ってたけど…あんな姉さん初めてだった…）
男（二人暮らし、か）
男（多分ちょっと前までの僕なら迷わずあの場で返事できていたんだと思う。そうしなかったのは）
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狐娘「主と居る時間は楽しかった」
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男（…思い返せば初めて会ったときからずっと僕はあの人のことばかり考えてる。何を話せば狐娘さんが食いついてくれるか、何を持っていけばまた笑った顔を見せてくれるか）
男（誰かのことを考える生活って、こんなに大変で――こんなに充実するものなんだ）
男（姉さんにとってその相手が僕で、だから同じように二人の居場所を……）
ﾄｽｯ
男「！ あ…狐娘さん…」
狐娘「ぶつかったのが妾で良かったの」
男（本当だ、いつの間に境内まで来てたんだ）
男「ごめんなさい、ちょっとボーッとしてて」
狐娘「…ついて来い」
男「え、ど、どこに…！」
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