【シャニマス 】果穂(16)「普通って、なんですか?」
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17:名無しNIPPER
2021/05/14(金) 22:25:21.17 ID:97gKkE/X0
「そう、私生徒会だから、もう準備始まってて」
「そうなんだ! 大変だね〜」
 ははは、と汗が浮かんだ笑顔を見せる彼女は、どこか誇らしそうだった。
 文化祭当日はきっと参加させてもらえるだろうけど、クラスごとの出し物の準備はそうも行かないと思う。ウチのクラスは何をするんだろう。お化け屋敷かな。喫茶店かな。
 文化祭は準備の期間が本番のようなところがあるけど、お仕事で放課後抜けてしまうあたしは、きっと本当の意味での文化祭には参加できない。あたしにとっての、特別な時間。
以下略 AAS



18:名無しNIPPER
2021/05/14(金) 22:26:00.59 ID:97gKkE/X0
 放クラや事務所のみんなとしていたようなライブとは訳が違うけど、あれはあれで独特の雰囲気があって、すごく盛り上がっている印象がある。

「楽しそう! ……あ、でも」
「もちろんリハとかは免除でいいよ! 本番だねぶっつけとかでも全然良いんだけど……やっぱ難しいかな?」

以下略 AAS



19:名無しNIPPER
2021/05/14(金) 22:26:36.35 ID:97gKkE/X0
「……褒めても何も出ないよ〜?」
「そんなんじゃないって! じゃあ、私はこれで!」

 そう言うと、ちょうど様子を伺いにきた樹里ちゃんと入れ違いに、クラスの子はコンビニに吸い込まれていった。

以下略 AAS



20:名無しNIPPER
2021/05/14(金) 22:27:09.79 ID:97gKkE/X0
「お、アイツ来たよ」

 樹里ちゃんの目線を追うと、プロデューサーさんの車が遠くの信号に引っかかってるのが見えた。窓が黒くて中は見えないけど、きっと運転席から手を振っているのだろう。見えないのに。あの人がそういうことをするのは、なんとなくわかる。

「駐車させるのもあれだし、あそこまで行くか」
以下略 AAS



21:名無しNIPPER[sage]
2021/05/15(土) 12:29:52.05 ID:kJHUjSXkO
みてる


22:名無しNIPPER[sage]
2021/05/15(土) 15:11:06.53 ID:PM2pR1fDO
島村卯月「普通って何でしょうか?」


23:名無しNIPPER
2021/05/15(土) 23:17:53.78 ID:yf00dqmI0
 プロデューサーさんに文化祭の話をすると、ずいぶん嬉しいそうに返事をしてくれた。久しぶりにあたしから話を持ちかけた気がする。

「ただ歌う曲によってはちょっと権利の問題とかで難しいかもだから、一応相談してほしい」

 そこは失念していたけど、頼んできた子はあたしが自分の曲を歌う前提で頼んできていると思う。高校の文化祭なんだから気にしなくてもいいと思いつつも、本人が歌うとなるとちょっとわけが変わってくるのかもしれない。
以下略 AAS



24:名無しNIPPER
2021/05/15(土) 23:18:36.37 ID:yf00dqmI0
 蝉が一段とうるさい。でもそれに混じって聞こえてくるせせらぎの音が爽やかで、街の中にいるよりずいぶん涼しい音がした。

「お盆特番として芸人の方々がアフリカの方で危険なお祭りに参加してますので、そのVTRの合間に、杜野さんたちが山奥で夏休みを満喫している、という映像を使いたく……」
「すごい緩急ですね……!」

以下略 AAS



25:名無しNIPPER
2021/05/15(土) 23:19:16.08 ID:yf00dqmI0
 凛世さんはあの雰囲気がウケてバラエティに呼ばれるようになり、天然な発言を期待される凛世さんらしい仕事が増えていた。今日はワンピースを着ているけど、やっぱり和服よりもこっちの方が大人に見える。

「承知いたしました」

 スタッフの人から改めて説明を受けて、凛世さんはあたしの方を振り返った。
以下略 AAS



26:名無しNIPPER
2021/05/15(土) 23:19:47.87 ID:yf00dqmI0
 顎に汗が垂れる。ぼーっとその感覚を楽しんでいると、揺れた汗は地面に落ちて、一滴のシミを作った。
 河原の砂利に汗が吸い込まれていくのを見て、暑いですね、と呟く。耳鳴りのように響く蝉の声は不快ではなかったけど、背中に張り付く汗の感覚はないほうが気持ちいいだろうな、と思った。

「ほんと、昼間だと河原でも暑いですね。一旦車に避難しましょうか」

以下略 AAS



27:名無しNIPPER
2021/05/15(土) 23:20:33.73 ID:yf00dqmI0
 最初のレジャーは魚釣りだった。
 入り組んだ渓谷の中でも流れが穏やかなところがあって、そこは木が屋根になっているので1日中魚釣りができるスポットということだった。

「凛世さん、ミミズつけてあげましょうか?」
「いえ……苦手ではありませんので……このくらい……」
以下略 AAS



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