9:名無しNIPPER
2021/05/03(月) 12:31:49.06 ID:fXMEQlMj0
明日には、彩りが加えられた私と彼の世界は消えてしまうかもしれない。
明日には、彼と会えるだけで、胸が高鳴るこのちいさな幸せが消えてしまうかもしれない。
それでも私は。
きっと、いや絶対にこの思いを忘れないだろう。
忘れたくない。
たった一つ。
たった一つだけ願いがあるとすれば、
彼には、忘れないで欲しい。
私がここにいたこと、を。
私は寝室の電気を消した。
世界が黒一色に染まる。
目を瞑る。
忘れないで。
瞼の裏に、彼の姿を探して、眠りについた。
明日、また彼と会えることを祈って。
fin.
10Res/9.44 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20