26: ◆Kg/mN/l4wC1M
2021/03/19(金) 12:22:25.44 ID:wEzeH4cQ0
目を閉じれば、そこにさっきまでの光景が浮かんでくる。
客席いっぱいに広がった桃色の光たちが、さざ波のように優しく揺れている。
私が手を伸ばせば、それに応えるみたいに、たくさんの光が私に近づいてくる。
ステージの上から、サイリウムを振る一人一人の顔が見えて、胸がいっぱいになる。
その景色は眩しくて、綺麗で、何よりも暖かかった。
自分の進んできたこの道を、もう迷ったりしない。
だって、サイリウムの向こう側に、大切な人たちがいるから。
──ちょっぴり照れくさくて、私にはそれが誇らしく思えた。
しばらくの間、私は客席を眺めていた。
夢見るこの劇場が心地良くて、時間を忘れてしまいそうになる。
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