20: ◆Kg/mN/l4wC1M
2021/03/19(金) 12:18:55.57 ID:wEzeH4cQ0
アイドル。
スポットライトが照らすステージの上に立って、満員の観客の前で、歌って、踊って──。
これまで、そんな経験、私は何一つだってしてこなかった。
歌もダンスも、全くの素人。
そんな私がアイドルだなんて。
今の私には、想像だってできない。
でも──。
『彼の気持ちに応えたい』と。そう、思ってしまった。
私は、名刺を受け取った。両方の手で、しっかりと。
頬が緩んでしまいそうになる。私は何でもない風を取り繕って、それを隠した。
受け取った名刺を、胸の前に持ってきて、何度も見返した。
間違いなんかじゃない。
あの日の夢の続きを見たくて──。
胸の奥に居た、もう一人の私が持っていた、子供のような他愛のない夢。
今までずっと、想いに蓋をして、しまい込んでた。
夢にまで見た、あの光り輝くステージの続きを。
初めて出会った今だから、もう一度。
──もう一度、恋をしよう。
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