2: ◆Kg/mN/l4wC1M
2021/03/19(金) 12:04:23.59 ID:wEzeH4cQ0
その日は、雨が降っていた。
俺は、携帯を握ったままで、もう片方の手で窓ガラスに触れた。
体の芯が凍えてしまうほどに、ただ、冷たかった。
左手の中にある携帯に目をやった。
何度見ても、そこには何も表示されていない。
ただ、真っ白なページだけが表示されていた。
そのせいか、画面上部のステータスバーの時刻表示が何度も目に飛び込んできた。
そこには12:00と表示されていた。
傍の机の上には、写真立てが置かれている。
写真の中の彼女、馬場このみと目が合って──俺は写真立てをそっと倒した。
出来る事ならば、これからも彼女の隣に居たかった。
彼女の選んだあの道の先を、彼女と歩いて行きたかった。
けれどもう、それは叶わない。
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