6:名無しNIPPER[sage saga]
2021/02/08(月) 23:29:24.35 ID:QpWAPgXRO
「よう」
待ちに待った昼休み。待ちかねたぜ。
元文芸部室の扉を開くと、長門は居た。
片手をあげて挨拶をする。すると、長門は。
「待っていた」
読んでいた本から顔を上げてそう言った。
待っていたのは俺のほうだ。おかしい。
長門は何故、俺を待っていたのか。尋ねる。
「待っていたってのはどういう意味だ?」
「最近の私の言動は全て、あなたを誘き寄せるための罠」
罠。その単語を聞いて背筋が凍る。やばい。
いま、待て。落ち着け。そう、古泉が居る。
あいつがリアルタイムでこの部室を監視しているならば、危険なことにはならない筈だ。
「あなたが古泉一樹に私のことについて相談し、機関が介入しようとしたことは知っている。その上で、既に対処済み」
「た、対処って……?」
「機関が設置した監視カメラには現在、ダミー映像が流れている。だから助けは来ない」
くそ。古泉の助けは来ない。詰んでいる。
11Res/11.19 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20