【咲-Saki-】京太郎「たのしい宮永一家」【微安価】
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84: ◆copBIXhjP6[saga]
2021/02/02(火) 18:58:15.54 ID:CvXBc3+J0
テレビに映るお笑い芸人に相好を崩しながら答えるカイさんは、しかし不意に視線を外した。
そしてキョータローの顔をしばらくまじまじと見つめて何やら思案顔を浮かべてから、

界「ま、そろそろお暇させてもらおうかな」

京太郎「わかりました。なら車出しますよ」

界「悪いね」

明「おじいちゃんはもう帰っちゃうんだ」

界「ああ。正月にはお年玉持って来るから楽しみにしてろよ?」

照「明には甘いんだね。私たちのお年玉は巻き上げてたくせに......」

界「そ、それは全部ちゃんと返しただろ!?」

京太郎「明、お義父さんを送ってくるから三人で風呂とか適当に済ませておいてくれ」

明「はーい」

照「京ちゃん、ちょっと.........」

京太郎「どうしましたか?............」

厚手のコートに袖を通すキョータローのところへテルが歩み寄って二言三言ほど短く交わす。
こうして皆が一堂に会するとき―――そして食べに行ったり遊びに行ったりするとき、この二人はよく内緒話をしている。
思えば自分が子供の時も正月なんかにはそうやって親や親戚が集まってヒソヒソ何かを話してたっけ。きっと出費をどう分担するかといった内容だったんだろう。
お寿司の代金、私もちょっとくらい渡すか......そう思っているうちに彼はカイさんを連れて玄関の方へ消えていった。


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