【咲-Saki-】京太郎「たのしい宮永一家」【微安価】
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55: ◆copBIXhjP6[saga]
2021/01/26(火) 19:05:15.03 ID:lkV5u9hc0
他愛もない会話を交わしながら地下道を通って駅の南側へ渡る。
そういえばこの駅前には思い出のレストランがあるんだった。私が子供のころ、祝い事なんかの折にはわざわざ家族でここまで来たっけ。

照「ちょっと寄り道してもいいかな」

京太郎「いいですよ。何か用事でも?」

照「昔よく行ってたお店がこの辺にあるんだけど、まだ残ってるのか見てみたくて」

大通りを歩きながら、最後に食事をしたのがいつだったか思い出していた。確か高校三年の冬、数年ぶりの帰省で咲と二人で行ったときだったろうか。
流石にもう残ってないよね......でも万が一残っていたらどうしよう。明日の昼あたり食べに来ようかな。

見覚えのあるレンガ調の建物が見えてきた。記憶が正しければ、ここの地方銀行の裏手にその店はあったはずだ。
パンプスを履いているのも忘れてだんだんと歩みが速くなっていく。この角を曲がれば―――

照「.........あ」

京太郎「ここですか?」

照「...............違った」

もう三十年も前のことだ。なくなっていても全然不自然ではないし、別に私の人生に影響のある話でもない。
私たちは踵を返して、そそくさと駅へ向かった。


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