【咲-Saki-】京太郎「たのしい宮永一家」【微安価】
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◆copBIXhjP6
[saga]
2021/01/26(火) 19:03:25.85 ID:lkV5u9hc0
アスファルトで塗り固められた山沿いの道を下ると、住宅街が見えてくるまでにそう時間はかからなかった。
県内でも五本の指に入るこの街は決して大都市ではないし大きな商業施設があるわけでもない。しかし活気がある。
二車線の車道を何台も自動車が走り去る。日の暮れと共に人家には明かりが灯り、居酒屋からは笑い声が漏れ出す。
向かいの歩道を学生の一団が駅に向かって歩いていくのを認めたとき、私は久し振りに生きた人間の営みを目にしたような気がした。
京太郎「さみー......おっ、自販機発見。コーヒー飲みますか?」
照「いいね。貰おうかな」
京太郎「ブラック飲めないんでしたっけ」
照「そんなことない。ブラックだろうがベンタブラックだろうがどんとこい」
京太郎「はいはい、ちょっと待っててくださいね」スタスタ
清澄の風景を思い出す。淡と二人で田舎道を歩く間、私たちはたったの一人にも会うことはなかった。
隣を何台かの車が通り抜けていったけど、そこには会話や表情、意志の疎通は存在しない。
中に誰かが乗っていて車を運転しているはずなのに、生きる人間の存在を認知することはないのだ。
京太郎「お待たせしました。ブラックとカフェオレ、どっちがいいですか?」
照「ブラ............やっぱりカフェオレで」
京太郎「はいどうぞ」ニヤニヤ
照「......言っておくけど、別にブラックが飲めないわけじゃない」
照「どちらかといえばカフェオレの方が好きなだけだから」
京太郎「分かってますよ」
京ちゃんはどうして清澄に家を建てたのか。
何故私の両親の助けも借りることもなく、彼の両親と共に住むこともなく、明と二人きりで暮らすことを決めたのか。
こうしておちゃらけた様子を見せる彼は初めて知り合った時のままだ。
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