【モバマスSS】 関裕美「いっそ、私が全てを背負えれば」
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36: ◆7P/ioTJZG.[saga]
2021/01/17(日) 10:47:05.50 ID:dkqkfvYo0

P「裕美……?」

肇「はい。以前、私や裕美ちゃんを含めた5人でロケをしましたよね」

以下略 AAS



37: ◆7P/ioTJZG.[saga]
2021/01/17(日) 10:47:41.15 ID:dkqkfvYo0

肇「そのロケの前日だったと思います。私は芳乃さんと食事をしていたんですが、その時に芳乃さんが気になることを話していたんです」

芳乃「なるほど、あのお話ですねー」

以下略 AAS



38: ◆7P/ioTJZG.[saga]
2021/01/17(日) 10:48:33.60 ID:dkqkfvYo0

芳乃「はいー。それまでのほたるさんは、その身に影を宿された佇まいでしたー。ですがあの時のほたるさんからは、そのような陰影は見当たらずー」

P「見当たらなかったって……“気”が消えていたってことか?」

以下略 AAS



39: ◆7P/ioTJZG.[saga]
2021/01/17(日) 10:49:06.43 ID:dkqkfvYo0

…………………………

P「どうだ、芳乃?」

以下略 AAS



40: ◆7P/ioTJZG.[saga]
2021/01/17(日) 10:49:53.27 ID:dkqkfvYo0

裕美「……肇さんが……」

P「裕美、すまなかった。肇に相談されるまで、オレは裕美の変化に気づけなかった……自分が情けないよ」

以下略 AAS



41: ◆7P/ioTJZG.[saga]
2021/01/17(日) 10:50:35.77 ID:dkqkfvYo0

裕美「ほたるちゃんが入院した日の夜かな。私ね、神様に願い事をしていたんだ」

裕美「私が不幸になってもいい。だからその分、ほたるちゃんを幸せにしてほしいって」

以下略 AAS



42: ◆7P/ioTJZG.[saga]
2021/01/17(日) 10:52:20.30 ID:dkqkfvYo0

裕美「なのに、事故で台無しになって……私、自分のことのように悔しかった。神様を恨んだ。どうしてほたるちゃんにばかり、そんな仕打ちをするのって」

裕美「だから、できることなら、ほたるちゃんが受けるはずの不運とかを、私が受け止めてやりたかったの。でもいざそれが現実になったら、受け止めきれなくなって……」

以下略 AAS



43: ◆7P/ioTJZG.[saga]
2021/01/17(日) 10:53:02.99 ID:dkqkfvYo0

裕美「でも、私はこれでいいと思っているの。このまま、ほたるちゃんの運命を受け止めたままでも」

P「どうしてだ?」

以下略 AAS



44: ◆7P/ioTJZG.[saga]
2021/01/17(日) 10:53:53.00 ID:dkqkfvYo0

裕美「私が近くにいたら、またほたるちゃんが悲しい目に遭うかもしれないでしょ。ほたるちゃんだけじゃない。乃々ちゃんや肇さん、一緒にお仕事するみんな……プロデューサーさんも」

裕美「私一人が背負えば、そんなことはなくなる。それで、ほたるちゃんが幸せになれるなら……私は構わない」

以下略 AAS



45: ◆7P/ioTJZG.[saga]
2021/01/17(日) 10:54:24.41 ID:dkqkfvYo0

裕美「私がこのまま悪い“気”を引き連れていなくなれば、みんな幸せになる。それで済む問題じゃない。そうじゃないの?」

P「違う。裕美、それは間違っている」

以下略 AAS



46: ◆7P/ioTJZG.[saga]
2021/01/17(日) 10:55:03.26 ID:dkqkfvYo0

裕美「私がいなくなれば、さらにもう一歩踏み出せるかもしれないよ?」

P「裕美、どうして自分をもっと大事にしないんだ。どうして自分の価値を自分で貶めるんだ!」

以下略 AAS



47: ◆7P/ioTJZG.[saga]
2021/01/17(日) 10:55:54.35 ID:dkqkfvYo0

ほたる「あのね、裕美ちゃん。私はたしかにケガをして、お仕事を休んじゃいました。頑張って撮影していたお仕事も、少し先に伸びちゃった」

ほたる「でも、私はそれが不幸だとは思わなかったんです」

以下略 AAS



48: ◆7P/ioTJZG.[saga]
2021/01/17(日) 10:57:55.46 ID:dkqkfvYo0

ほたる「こっちの写真は、歌鈴さんからもらったお菓子。歌鈴さん、私の分まで頑張るねって言ってくれて、すごく頼もしかったなあ」

ほたる「これは美優さんとあやめさんがお見舞いに来てくれた時の写真です。二人ともオフだったのに、一日中私の話し相手になってくれて……すごく楽しかった」

以下略 AAS



49: ◆7P/ioTJZG.[saga]
2021/01/17(日) 10:58:35.19 ID:dkqkfvYo0

ほたる「裕美ちゃんには、言ったこと、ありましたっけ。私がアイドルになりたいって思った理由」

ほたる「私は、誰かを幸せにしたくてアイドルになったんです」

以下略 AAS



50: ◆7P/ioTJZG.[saga]
2021/01/17(日) 10:59:20.55 ID:dkqkfvYo0

ほたる「たとえ私の身にどんな事が起こったとしても、構いません。私には、みんながいるから。……裕美ちゃんにも、そう思ってほしくて」

ほたる「だから……裕美ちゃん。もうこれ以上、自分を責めないでください。一人で、抱え込もうとしないでください」

以下略 AAS



51: ◆7P/ioTJZG.[saga]
2021/01/17(日) 11:00:03.07 ID:dkqkfvYo0

乃々「だからその、つまり裕美さんの幸せがほたるちゃんの幸せであって、それはもりくぼの幸せでもあって……う、うまく言えないんですけど」

乃々「裕美さんがいなくなるのは、ダメ……ってこと、です」

以下略 AAS



52: ◆7P/ioTJZG.[saga]
2021/01/17(日) 11:00:52.78 ID:dkqkfvYo0

ほたる「それなら、三人で分け合いませんか?」

裕美「三人で?」

以下略 AAS



53: ◆7P/ioTJZG.[saga]
2021/01/17(日) 11:02:00.08 ID:dkqkfvYo0

ほたる「はい。不幸が三等分されて、きっと、少しは裕美ちゃんの心も軽くなると思いますっ」

乃々「もりくぼも、それに賛成、です……」

以下略 AAS



54: ◆7P/ioTJZG.[saga]
2021/01/17(日) 11:02:27.40 ID:dkqkfvYo0

乃々「あの……ステージに立つ前も、三人で手を取り合ってましたよね。あの時みたいにすれば、きっと」

ほたる「そうですね。じゃあ、裕美ちゃん、手を」

以下略 AAS



55: ◆7P/ioTJZG.[saga]
2021/01/17(日) 11:03:19.88 ID:dkqkfvYo0

世界は帳尻合わせで出来ている。影があるから光が生まれるように、私の不幸が、あの人の幸福に繋がる。
はたしてそれは本当だろうか。
幸福と幸福が、不幸と不幸が繋がることだって、あるんじゃないか。
もしそうだとしたら。
以下略 AAS



56:朝凪のアクアノーツ思い出した[sage]
2021/01/17(日) 13:00:36.05 ID:Xu4Wa+QDO


贅沢を言えばその後も欲しかったにゃ


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