夢の残骸に思いを馳せて
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11:名無しNIPPER[saga]
2021/01/10(日) 20:56:48.43 ID:rddhOFwr0
……



気が付くと遊園地の前に立ち尽くしていた。廃墟の遊園地は廃墟でしかなく、ゲートは確かに締め切られ、立ち入り禁止の柵も看板も鎖も、一度も解き放たれたことが無いように硬く閉じられていた。

腕時計を見る。時間はあまり経ってない、あの時確かにこの手に掴んだ風船も無い…でも、でも確かに、今日の出来事は確かに在ったのだ。


空を見上げる。雲が流れ、鳥が飛んでいる。そう、時は何にも平等に流れる。時が止まったようなあの廃墟にもずっと流れ続けていた。


この遊園地はもう取り壊しが決定している。きっと何も無くなる。そしてその上に何かがまた建てられるのだろう。

でも、その時にまた来てみよう。夢なんて無い場所かもしれない、もしかしたらただの駐車場かもしれない、無機質なオフィスビルかもしれない。でも確かにそこには需要があり、誰かが必要として建てられたものだ。

それでも、この場所にまた来てみようと、そう思った。


どうせなら、家族で来れるショッピングモールがいいな


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