【シャニマスss】P「福丸小糸はめんどくさい」
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3: ◆3xQXQ8weeA[saga]
2021/01/09(土) 00:03:54.44 ID:qCcD4wow0
冬空の下。年も明け、新春を迎えたというのに未だ年末の亡霊に後ろ髪を引かれている。
境内には人はいない。もうそろそろ初日の出を飾った太陽もお役御免と、景色をオレンジに染めている時間だというのに。
去年にはあった出店やおみくじの賑やかさが嘘のようで。
けれど、その場所には願いの奔流があった。
一面の絵馬。恋の願い。きっとこの思いが届きますようにと祈って書かれた願いの文字。
きっと、一文字一文字を丁寧に書いたのだろう。筆はところどころ字を崩しながらも最大限の丁寧さが込められていた。
――正直、圧倒される。
なにせまじないとは呪いと書く。塵も積もれば山となるように、小さな糸もいずれ大きな力を伝える紐になり、縄になるだろう。ここにある以上、その願いが連なることは必然なのかもしれない。
「ぷっ、プロデューサーさんっ!」
ここに一人。
時勢など知らないと言わんばかりに寿ぎを身にまとって、着飾ったまま、顔を真っ赤にさせながら。
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