316: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2021/01/10(日) 21:22:46.99 ID:664efG6d0
ちょっと前まで、自分が欲しくて欲しくてたまらなかった、『ジョースターの血統』……。
なんで、あんなに欲しかったんだろう。
317: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2021/01/10(日) 21:23:23.18 ID:664efG6d0
血液や、肌の色や、身長や、顔の形や……。
なんで、あんなにもまぶしかったんだろう。
318: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2021/01/10(日) 21:24:13.04 ID:664efG6d0
自分の全てが、おじいちゃんと違うかった。
自分の全てが、承太郎さんと違うかった。
自分の全てが、兄さんと違うかった。
とてもうらやましかった。
319: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2021/01/10(日) 21:24:43.67 ID:664efG6d0
だけど……。
今はただ……そんなことより。
『有栖川メイ』と、話したいな。
320: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2021/01/10(日) 21:25:25.69 ID:664efG6d0
静・ジョースターは、そう考えて、笑った。
静「……そっか。あたしって……『静・ジョースター』なんだ……」
ザッ
321: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2021/01/10(日) 21:26:12.67 ID:664efG6d0
「うぇ……うええええええん……ええん……うわああああああん……ああん……!」
静「!!……」
322: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2021/01/10(日) 21:26:53.76 ID:664efG6d0
赤ん坊がダダをこねるような泣き声だった。
いつの間にか、静の目の前に、有栖川メイが立っている……。
静「…………」
323: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2021/01/10(日) 21:27:56.48 ID:664efG6d0
メイ「『友達』でいいじゃあないの。あなたも……私もッ!『友達』なんて、いなかったんだから……!!」
静「……」
メイ「こうして、私とあなたは子供の頃、『友達』だったッ!一緒に遊んで、かくれんぼや鬼ごっこをしてッ!」
324: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2021/01/10(日) 21:29:00.43 ID:664efG6d0
メイ「ふたりとも、『友達』だったッ!!それで……それでいいじゃあないの……」
静「……」
メイ「うう……お願い、静……!」
325: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2021/01/10(日) 21:29:31.98 ID:664efG6d0
メイ「私を一人ぼっちにしないで……あああ……うう……」
ヒック……ヒック……
静「……メイ、あたし……」
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