259: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2021/01/09(土) 22:10:37.15 ID:jBOGtbqc0
メイ(何?……し……『知らない』……)
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
メイ(わたしが共に歩んだ人生に、その『記憶』はない……こ、これは……?)
260: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2021/01/09(土) 22:11:37.13 ID:jBOGtbqc0
手を伸ばし、静は花を手にした。
黄色い花弁が、凛として美しい花だった。
静「……『花』を採ろうとして、落ちかけたの。……『冒険ごっこ』をしている時」
261: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2021/01/09(土) 22:12:41.21 ID:jBOGtbqc0
静「その時、落としちゃって……壊したの。……『サングラス』」
メイ「……『サン――』……」ハッ
静「…………」
262: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2021/01/09(土) 22:13:57.63 ID:jBOGtbqc0
ウェェエン……
エエン……
…………
263: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2021/01/09(土) 22:15:04.10 ID:jBOGtbqc0
…………
『うえ〜〜ん!ええーん……!』
『どうかしたのかの?……静や……?』
264: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2021/01/09(土) 22:16:40.97 ID:jBOGtbqc0
『だから、これから先、同じことがあったらのう……もう、壊さないように。しっかり守るんじゃぞ、静や……』
『……うえええええん……』
…………
265: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2021/01/09(土) 22:17:47.86 ID:jBOGtbqc0
静「……その時、おじいちゃんは泣き止まないあたしを見かねて……新しいサングラスをくれた。おじいちゃんのお母さんが愛用していた、サングラスを……」
メイ(こ――『これ』は……この『記憶』はッ!)
静「単純だった子供のころのあたしは、その時すぐに泣き止んだ。……ジョースター家のものをもらって、嬉しかった……ん、だと思う」
266: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2021/01/09(土) 22:18:33.10 ID:jBOGtbqc0
静「だけど……だけどね。あたしは……壊したサングラスが欲しかった。……とても、とても後悔しているわ」
メイ「……」
静「冒険したことも、おじいちゃんに花を贈ろうとしたことも……後悔していない。あたしは、自分の行動に後悔はしない」
267: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2021/01/09(土) 22:19:07.88 ID:jBOGtbqc0
静「あたしの後悔は、大切なものを守れなかった事。だから――……あたしは二度と。大切なものは失わないって……決めたの」
・ ・ ・ ┣¨ ┣¨ ┣¨
メイ「……し……静、その『記憶』はッ!」
268: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2021/01/09(土) 22:20:25.06 ID:jBOGtbqc0
メイ(『静・ジョースター』を作る根本にして『信念』ッ!!それは、精神の奥そこに刻まれた『魂の記憶』ッ!!わ、わたしは……)
静「……ねえ、メイ……」
ス ッ ……
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