武内P「神崎さんが反抗期になってしまいました……」
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◆SbXzuGhlwpak
[sage]
2020/12/20(日) 06:48:29.93 ID:HjGwYR9T0
武内P「……」
文香「……」
文武両道『……』
文香「ち、違うんです! いえ、違うわけではないんですが、この場合はやはり違うんです! 確かに私は兄さまのことを兄さまと慕っていますが、今のは言い間違えてしまったんです!」
武内P「わ、わかっています。わかっているので落ち着いてください」
文香「わ、わかっていただけましたか?」
武内P「ええ、わかっています」
文香「……わかってしまわれるのは、その……少し」
武内P「え?」
文香「んんっ。何でもありません」
武内P「は、はぁ。ところで、今日は何かあったのでしょうか? 様子が普段と違うように見受けられましたが」
文香「その……蘭子さんが反抗期になったという噂を聞き、少し考えたのです」
文香「私には反抗期らしい反抗期はありませんでした。両親と先生の教えに従い、良い子だと褒められて育ちましたが……もしかすると私が自己主張をするのに大きな勇気が必要なのは、反抗期を経験していないからではないかと」
文香「今となっては遅いとも思いましたが、真似事でもやらないよりはまだ良いと考え、では反抗する相手をどなたにしようかとなり……」
武内P「私に反抗しようとしたのですね?」
文香「はい。両親とは離れて暮らし、叔父も考えたのですが……兄さまの姿が視界に移った途端に、体が動いてしまい……」
武内P「それで私に、何と言おうとしたのですか?」
文香「その……大っ嫌いと言おうとしたんです」
武内P(……その結果が顔を赤くしながらそむけ、上目遣いをしながら『大好きです!!!』……まったく真逆ではないですか)
文香「ですがいざ言おうとしたら、兄さまに嫌われてしまう姿が思い浮かんでしまい……とっさに反対のことを言ってしまったんです」
武内P「そういうことでしたか。そう考えると、反抗する相手として私を選んでくれたことを嬉しく思います」
文香「え……?」
武内P「反抗期とはいっても、だれかれ構わず反抗するわけではありません。人によるとは思いますが、反抗する相手は赤の他人ではなく自分と関わり合いの深い方が多いでしょう。鷺沢さんに単なる職場の同僚としてだけではなく、信用していただけて私は嬉しいです」
文香「と……当然です。私は兄さまのことを……お、お慕いしていますから」
文香「……しかしそう考えると、私は蘭子さんが羨ましいです」
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