23歳男だけどガチでサンタクロースを信じてるんだが異端か?
1- 20
27: ◆CItYBDS.l2[saga]
2020/12/17(木) 18:48:22.90 ID:Hnopzhod0

「でも、わざわざサンタからのプレゼントに偽装する必要があるかな」

「自分たちが贅沢をしている姿を子供に見せたくなかったんでしょう。それで、サンタにご登場願ったわけです。ほら、子供をだますのは容易いでしょう?」

 僕は、思わずウーンと唸ってしまった。彼女の推理には、完璧とはいいがたいが確かな説得力があった。そもそも、僅かな情報からよくここまで思いついたものだと感心すらしてしまう。

 しかし、頭の隅のもやはどうにも晴れない。何か、見落としがあるような……。僕が、頭を右に左に捻りながら思考を巡らしていると、彼女がぐぐっと近寄ってきて僕の頭をガシッと両手で捕まえた。必然、彼女の澄んだ瞳と僕の濁ったそれが直線に結ばれる。

 まさか、僕は今から彼女に引っぱたかれるのではないか。そんな迫力が、彼女の目には宿っていた。だとしたら、望むところだ。さあ、どんとこい! その冷たい平手打ちの、卑しい僕の頬に! 早く! プリーズ! まて、それでは本当に僕がMみたいじゃないか。落ち着くんだ僕。

 突然のにらみ合いに、僕がドキドキしていると満を持して彼女が口を開いた。

「もう一つ、面白いほうの答えが残ってますよ。聞きますか?」

 有無を言わさぬ彼女の様相に、僕は黙ってうなずく。

「これは、幼い頃の先輩のご両親、そして従兄弟といった先輩以外の人がクリスマスプレゼントを受け取る条件から導き出した答えです」

「イブの日に同じ部屋で過ごすって条件のことだね……」

 僕は、ごくりと唾を飲み込む。

「先輩、適当に話をでっちあげて私を同衾に誘ってるんでしょ」


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
36Res/20.69 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice