キョン「9マイルは遠すぎる」
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9: ◆copBIXhjP6[saga]
2020/12/06(日) 15:48:57.07 ID:/JAVxUrS0
古泉「まず、何故あなたがこの文章を思いついたのか考えてみましょう。あなたは先程こう言っていましたね」


 キョン「なんというか、ふと頭に浮かんできたんだけどな――――」


キョン「ああ、確かにそう言った」

古泉「何気なく頭に浮かんでくる文章というのは、こんな複雑なものにはなりません」

古泉「大抵は『わたしは牛乳が好きだ。それは健康によいから』というように、もっと単調でありふれたものになるはずです」

古泉「だからこの文章はもっと特定の状況......例えば、あなたが見聞きした内容を示すものに違いありません」

古泉「部室を出てからここまでの間にそのような機会があったでしょうか?」

古泉「ここまであなたと一緒に行動していましたが、僕が見ていた限りそんな特徴的な会話はありませんでした」

古泉「あるいは僕が喫茶店で会計をしている隙に、外で偶然耳にしたという可能性も考えられますが......」

......人通りも少なかったし、俺がたった一分か二分の間に誰かとすれ違ったとは考えにくい。ということか。

古泉「ご名答。そうなれば、あなたがこれを聞いたのは学校の中で聞いたのだという推測ができます」

古泉「周知の通り我らが母校は高い丘の上にあります。これを自転車で登り下りするのはさぞ骨が折れるでしょうねぇ」

古泉「当然運動部などにはそういった人もいるでしょうが......あなたのお知り合いに、学校まで自転車でやってくる方はいらっしゃいますか?」

俺は首で否定――――つまり、古泉の意図に対する肯定を示した。SOS団の面子や国木田、それからアホの谷口。
自転車を使っている奴でも、家から最寄りの駅か坂の下にある駐輪場に停めて、高校までは歩いてくるのが普通だ。
これらの事実によって、二つの推理は同時に解決されたことになる。


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