白雪千夜「アリババと四十人の盗賊?」
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74:名無しNIPPER[sage saga]
2020/12/02(水) 00:56:59.83 ID:tRJaplXx0
 それでも、薄弱ながら確かに千夜の輪郭を撫でる指に、張り詰めた不安がましになって、口から笑いともため息ともつかないものが漏れた。
 不思議だ。確かめられているのか、確かめているのか、分からない。動いていく温度が描くのは、千夜なのに、ちとせだ。

「きっとご無理をなさったのですよ。はしゃぎ過ぎたのです、特に昨日は」
「大丈夫だよ」
「大丈夫といっても、この様子で――」
「魔法使いだから」
「――、……?」
「だから、大丈夫」



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