白雪千夜「アリババと四十人の盗賊?」
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18:名無しNIPPER[sage saga]
2020/12/01(火) 23:05:51.68 ID:6NLLeJ5C0
「一応当て書のようにはなっていますから、皆さんの個性でもって演じられそうならやってみてもいいし、ただ読んでもらうだけでも勿論構いません」
「あてがき?」声が上がった。「お手紙なんですか?」
「それは『宛名書き』ですよ、都ちゃん」答があった。「ふふ……、当て書というのは、演じる人をまず決めてから、役柄の方を俳優に寄せて脚本を書くことです」
「ほう! 面白いです!」
「おっ、やっぱり詳しいねぇ。古澤さんを呼んで良かったよ。じゃあ、ライラさんの語りからやってみましょうか」
 受けて、金髪の少女が息を吸う。

 大方は滞りなく進んでいった——
「えーっと、ブンんぼ……?」
「けち≠ナすよ、都ちゃん」
「おおっ、ありがとうございます、頼子さん!」
 というようなやり取りを滞りある≠ノ含めないのならば。

 その程度は当たり前に許したかもしれない言葉の神も、しかし次の一件が滞り≠ナある事を認めないわけにはいかないだろう。
 会議室を飛び交っていた台詞の連鎖が、ぱたと止まって五秒弱、演出家が口を開いた。
「……あれ、次はおかしらだよね。一ノ瀬さん?」



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