高森藍子「加蓮ちゃんが忙しい日の、いつもではないカフェで」
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6:名無しNIPPER[sage saga]
2020/11/29(日) 18:53:10.15 ID:SopT+Ge10
 それじゃ駄目だという気持ちと、それでは申し訳ないという気持ち……応援してくれるファンの皆さんに、私を育ててくれるモバP(以下「P」)さん、そして、耀きの舞台で待ってくれている加蓮ちゃん――みんなの顔を思い浮かべて、しぼんでしまいそうな気持ちを、ほんのちょっとだけ、立て直します。
 視線を上げた先には、私の大好きな風景。
 窓の外にも、穏やかな空気が流れている……どこにでもあるからこそ、大切にしたい日常です。

 ……でも、そんな景色で心を落ち着かせるのは、なんだかまるで、無理なことから逃げているみたい。

 足が、重たい……。

 長時間操作していなくて、薄暗くなったスマートフォンの画面を、指先でつつきます。開いたままだった写真が、また鮮明に現れます。加蓮ちゃんの笑顔――。
 加蓮ちゃんだって、最初からキラキラ輝いていた訳ではありません。Pさんが言うには、最初から輝く原石があって、そんな加蓮ちゃんに世界の幸せを見せてあげたい、自分は煌くことができるんだって教えて、導いてあげたい……そう言っていましたっけ。
 くすっ。加蓮ちゃんは、いつもPさんのことを、過保護とか、うっとうしい、なんて言っちゃうけれど。よく、お礼を言っているところも、見るんですよ。
 でも加蓮ちゃんも、Pさんがいて、そして加蓮ちゃんの強さがあったから、大きく成長したんですよね。

 私も……。
 私も、アイドル。
 私も、Pさんに育ててもらった、アイドル……。

 できなくても、時には逃げてしまっても、膝をついたり、Uターンしなければそれでいいんです。
 まずは、弱くなってしまった自分を認めて。次に、自分のいいところや、好きなところ、成長したところを探してみましょうっ。


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