96: ◆3m7fPOKMbo[saga]
2020/12/06(日) 16:36:52.16 ID:SFVSklzr0
あなた(求めていたのは愛だった。宮殿よりもはるかにでかくて、暖かくて、それで優しい愛を)
あなた(甘い果実が実る林、朝を迎えればその香りが届いて、それは美しい場所だ)
あなた(船に乗って本を読もう、前に挟んだ栞がそこを示していて、本の三千世界を彩った)
あなた(桜が咲く坂道でこぼれた雫の意味は、再会を誓ってのものだと信じてる)
あなた(ああ、だから世界の真ん中から覆いつくす霞のような悪魔を切り裂き続ける強さが欲しくて)
あなた(永遠から切り取られた刹那の一瞬に、勇気という名の光を放ち続ける)
あなた(その光は心の木々を緑色に染め上げて、世界を和やかにしていくんだ)
あなた(それは世界の近くから遥か彼方まで、どこからだって見える美しさで)
あなた(この瑠璃色の星の、天上の王様にだって邪魔させる事の出来ない大切なもの)
あなた(そんな夢を抱いて天上へ天上へと、目指して歩き続けてきた)
あなた(嵐を告げる鐘が鳴り響く、だけどこの珠玉の日々には手を出させない)
あなた(その為に私は…私は…)
あなた(大切なモノすら傷つけなくてはいけなかったのだろうか。いや……)
あなた(私が壊そうとしているものは、本当に大嫌いなんだろうか…)
愛「あ、果林いた」
エマ「屋上にいるね…あ!」
歩夢「あの子の隣の校舎にいる……みんな、果林さんを連れてきて」
歩夢「私、先に行ってくる」
璃奈「歩夢さん、一人で何を」
『上原歩夢の先行を推奨致します』
璃奈「あ、こんにゃく」
愛「りなりー、こんにゃく連れてきてたんだ…」
璃奈「ノートパソコンだからね。璃奈ちゃんボード『にっこりん』」
かすみ「……歩夢先輩、信じてますからね。さて、果林先輩連れ戻してこないと」
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