92: ◆3m7fPOKMbo[saga]
2020/12/04(金) 23:07:11.38 ID:0yhOjuuQ0
『私の世界は粉々だ』
『粉々にされた』
『滅茶苦茶にされた』
『私の世界の欠片を取り戻そう』
8.5/爪痕
移動中
エマ「一つ気になってたんだけどね。あの時、あの空き教室に歩夢ちゃん以外がいた」
エマ「なんで、かすみちゃんだけに手伝ってって声をかけたんだろう?」
せつ菜「たしか最初にあの教室に来たときは…かすみさんとエマさんはロッカーに隠れていた…いや、彼女に隠れていてって言われてたんでしたっけ?」
愛「先にエマっちとかすかすを呼んで、歩夢以外を呼んだって事?」
エマ「うん…なんでだろう?」
彼方「……多分だけど、『エマさんは今泣いているんだ』と『かすみちゃんに手を汚させるような事をさせてしまった』が答えだと思う。しずくちゃんの事で、かすみちゃんとエマが感情的になってた」
エマ「あ……」
エマ「あの時は、果林ちゃん達を悪く言わないでって彼方ちゃん達に話してた…でも、本当は」
エマ「ロッカーにいる私とかすみちゃんに向けて話す為に冷静に聞いてくれる彼方ちゃん達の前で話していた」
かすみ「…それで、ロッカーから出てきた私の反応を見て」
彼方「行けるって踏んだんだと思う。かすみちゃんがいなければ、成立しない作戦ばかり」
彼方「どうしても共犯者が一人欲しかった。それでも、エマちゃんにそれをさせる訳にはいかなかった。それが彼女がギリギリ踏みとどまった一線」
せつ菜「彼方さん、あの…さっきは、ごめんなさい」
彼方「いいんだよ、彼方ちゃんの罪でもあった」
せつ菜「……盗み聞きで、知ったと言ってましたね?」
彼方「うん。その後、しばらく見ていた。かすみちゃんまでは見れてなかったけど、なるべく見てた」
彼方「……彼女は、最強。だから最凶に通ずる」
彼方「今まで、彼女は私たちの為に駆け回って、どんな障害にも打ち勝ってきた。私たちの為に、自分の為にじゃなくて」
彼方「そんな彼女が”私たち”を奪われたら……それを取り戻そうと躍起になる。その行き先が凶行だって分かってても、彼女は”理解できない”。それを…今までさんざん私たちが頼り切ってきた私が勝手に止めるべきじゃない、そう…思っちゃった」
彼方「そう、思うしかなかった…」
123Res/223.68 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20