古泉「不思議探索で朝比奈さんと長門さんの3人で回ることになりました・・・」
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5:名無しNIPPER
2020/11/27(金) 19:49:39.33 ID:OIOyL2yi0


結局、あれから特に会話もなくお互いの飲み物を啜るだけになってしまいました。
なにか口火を切らないと。そう思っていた僕ですが、

「会話、続かないですね。」
朝比奈さんがそのように自嘲気味に呟きました。
「不思議ですよね。こんな私たちが休日に一緒に過ごしているなんて。」
「だってみんなそれぞれ属している組織も違えば、それぞれの理念も違うんですもん。」
朝比奈さんがこのようなことを呟くのは意外でした。意図的にこの手の話題を避けているように感じましたから。
僕と長門さんは朝比奈さんの発言を待ちます。
「でも」
「こんなわたしたちでも、涼宮さんっていう存在の元に集まっているのって」
「やっぱり不思議ですよね。」


この方は時々、このように年上であることを思い出させてくれます。


「確かに僕達は共通点もないし、別に仲良くもない。」
「ですけど、ぼくらは涼宮さんという一つの存在の元に集っている」
僕は朝比奈さんの言葉に強く頷きながら答えました。


「・・・・・・・・・」
長門さんが2ミリほど首を動かしたように見えます。
これが彼の言う長門さんの肯定の証でしょうか。
「一つだけ提言すると」
「私達は涼宮ハルヒのもとに集っているのは確かだが」
「彼のもとにも集っているとも言えると思う。」
長門さんが付け加えました。
これは彼女なりの親愛表現なのでしょう。


「うふ、確かに。」
「これは失敬。確かに僕達は彼のもとにもあつまっていますね。」
僕と朝比奈さんも親愛を込めてその発言に同調しました。


結局、話は広がりませんでした。
しかし、店に入った時のような痛い沈黙は僕らにももう流れていませんでした。



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