84:伊丹 [sage]
2020/11/21(土) 02:12:44.88 ID:F8D/mY4l0
―――――― お互いおやすみ、と言いあって、通話を終える。
脇に置いた小皿のタバコは、まるで役割を終えるように、
最期の煙を上げて、全て灰になり、燃え尽きる。
煙の軌跡を目で追いかける。
月に向かって立ち上る煙のカタチは、
なんとなく君の顔に見えたから。
目尻に溜まった涙を拭って、それに投げかける。
「好きよ、プロデューサーくん」
そんなつぶやきは、
煙と一緒に、静かに、消えてなくなった。
了
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