13:伊丹 [sage]
2020/11/21(土) 00:59:08.34 ID:F8D/mY4l0
「正直、俺自身あまり好きな方じゃないから、吸いたくはないんだけどな。
完全に仕事道具さ。ひと箱を何ヶ月も保たせてたんだが、吸わなさすぎてシケってきちゃって。
捨てるのももったいないし、たまにこうして吸ってるんだ」
そう言って、またタバコを咥えて、天を仰ぎ、口から煙を真上に吐き出す。
私に煙が掛からないようにしたんだろう。
「べつに、隠れて吸わなくてもいいじゃない?」
「莉緒みたいな大人なら、いいとは思うんだけどさ。ほら、年頃の娘たちも多いし。
タバコって、いい印象ないだろ。変なことで嫌われたくないんだ」
そんなことで彼を嫌いになる娘は誰もいないと思うけど。
短くなったタバコの煙を吐き出し終わったとき、上目遣いに彼は話す。
「……莉緒。
すまないが、このことは他の娘には……」
この顔を見るに、本当に気にしているんだろう。
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