39: ◆OhwMOMnhjF9/[sage saga]
2020/10/30(金) 03:10:40.16 ID:f3OMVmU00
―Side:海未
―Remember:ことり
そうです。
いつも、いつも、違和感を感じてたのです。
きっと今だれも、私の心の声など聞こえてないでしょう。だから打ち明けてしまいますが……。
私は、毎日、毎日、ことりと話していたのです。いつも、いつも、少し歩けばことりのいる場所に辿り着いて、そしてそこで二人、楽しく喋るのです。
油絵だって、ことりが始めたのです。
そしていつの間にか、自分が描いたような錯覚に落ちて……堂々と、穂乃果に、希に、まるで自分が描いたかのように振る舞いながら絵を渡したのです。
それは到底許されることではありません。しかし、話はそこで終わらないのです。
この強い違和感の正体は、きっとこの絵が全てなんです。
私が今、衝動のままに、ほとんど無意識で描いたこの絵。
車に、轢かれて、倒れた小鳥の絵。
つまりきっと、そういうことなんでしょう。
ことり……あなたは……。
私が毎日話していたことりは……。
あぁ……つらいですね。
幻覚なんですよね?
…
…
…
60Res/44.88 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20