2:milktea ◇FbOBNw0his[sage saga]
2020/10/24(土) 16:55:20.24 ID:bAY8bfVX0
0.
「うう……ごめんな……こんなんで……雛菜、雛菜……」
夜、事務所のソファー。部屋の電気は消えていて、カーテンの隙間からそそぐ光を頼りに、雛菜の胸元に顔をうずめる彼を見る。少し肩を震わせて、おそらく涙を流しているであろう彼がどのような表情をしているかは、手に取るように分かった。
「もう〜プロデューサー……?ごめんねは禁止だって初めての時に言ったでしょ〜?」
頭を撫でながら、少しでも彼の心に雛菜の言葉が染み込むように、ゆっくりと丁寧に話す。
「……ああ、そうだった……ごめ……いや……」
「ありがとう、雛菜」
そう言って顔を上げて笑う彼の表情にはまだ悲しみが残っていて、雛菜はどうしたら、何をしてあげたら、彼を幸せにできるかを考える。
30Res/22.45 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20