236: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 21:43:01.79 ID:V6x1Fopt0
この店長の反応は”クロ”だった。
そう思った瞬間に、
誰かがあたしの頭上から
237: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 21:43:33.14 ID:V6x1Fopt0
時間にしてほんの5秒くらいだろうけれど、
あたしにはこの一瞬の沈黙が、
世界の時間ごと止めたかのように感じた。
238: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 21:44:16.71 ID:V6x1Fopt0
「そうなのかい?
もうそんなに忙しくなってきているの?」
239: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 21:44:59.32 ID:V6x1Fopt0
きっと、アイドルの方が駄目だった時、
ずるずるとこの居場所に引きずられるようになる。
240: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 21:45:28.31 ID:V6x1Fopt0
店長はいつもの、
ほわほわした雰囲気のままだが、
キリッとした目つきになり、言う。
241: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 21:46:14.08 ID:V6x1Fopt0
そこに桃山さんが戻ってくる。
あたしと店長は「え? なになに?」と聞かれても、
「何でもないよ」と答えるだけだった。
242: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 21:46:50.53 ID:V6x1Fopt0
その日の休憩時間に、
あたしのところにやってきた桃山さんがコソコソと言う。
243: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 21:47:20.96 ID:V6x1Fopt0
あたしは、休憩時間のために
買っていたお水を吹き出しそうになる。
244: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 21:50:08.75 ID:V6x1Fopt0
「桃山さんこそ、店長のこと好きでしょ?」
「え、あたし? 無い無い。
245: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 21:50:43.69 ID:V6x1Fopt0
「そっか。あたしも……同じだよ。
人としてすごく尊敬する。
あんなに優しい大人もそう居ないもの」
246: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 21:51:36.69 ID:V6x1Fopt0
「でも、寂しくなるなぁ……ずっと一緒だったもんね」
「うん、……そうだよね。
あたし、桃山さんとは本当に……その」
361Res/168.61 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20