201: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 21:14:48.03 ID:V6x1Fopt0
駅の階段を二人並んで降りていく。
階段の照明は私の側だけ、
チカチカと消えかかっている。
202: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 21:15:32.70 ID:V6x1Fopt0
「でも、ひなたちゃんも凄いよ。
今回は……その、久しぶりのライブだから端っこだけど、
本当に存在感がすごい。私も飲まれないように必死で」
203: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 21:16:38.34 ID:V6x1Fopt0
「でも、ひなたちゃんも凄いよ。
今回は……その、久しぶりのライブだから端っこだけど、
本当に存在感がすごい。私も飲まれないように必死で」
204: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 21:17:47.88 ID:V6x1Fopt0
「あたしも、琴葉ちゃんの表現力にずっと惹かれてて……。
センターに立っていて、本当に輝いて見えるんだよね。
どういう気持ちで、踊ったり歌ったりしてるの?」
205: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 21:18:24.52 ID:V6x1Fopt0
少し歩いたあと、田中琴葉は静かに言った。
206: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 21:19:04.56 ID:V6x1Fopt0
「これはまだ秘密なんだけれど、
実はプロポーズをされていて……。
それを受けようと思うの」
207: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 21:19:46.48 ID:V6x1Fopt0
これが、あの真面目だった18歳の女の子が選んだ、
アイドルのゴールなんだろうか。
208: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 21:20:19.32 ID:V6x1Fopt0
のうのうと今まで生きていたあたしと、
この田中琴葉は違う。
209: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 21:20:53.12 ID:V6x1Fopt0
夜景の素敵なレストランで食事はしたのだろうか。
深夜の高速道路をドライブしたのだろうか。
210: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 21:21:59.77 ID:V6x1Fopt0
あたしは気がついたら足が止まっていた。
振り向いた田中琴葉に、
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