162: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 20:39:47.72 ID:V6x1Fopt0
ここからだ。
あたしが逆転していくのは。
163: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 20:40:22.85 ID:V6x1Fopt0
音に何匹もの犬がこちらを振り向いてしまった。
あたしと桃山さんは「ふふふ」と笑った。
164: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 20:40:59.00 ID:V6x1Fopt0
その日の閉店間際。
桃山さんも居る前で店長には、
165: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 20:41:51.07 ID:V6x1Fopt0
翌週の火曜。18時。
あたしは約束通りの時間に事務所にやってきた。
166: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 20:42:25.90 ID:V6x1Fopt0
名前も知らないいつの間にか入社した事務員の方が、
名前を覚えていてくれたみたいで、
あたしは応接室に案内される。
167: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 20:43:53.06 ID:V6x1Fopt0
さっきの事務員の方がお茶を運んできてくれる。
机に置く際にその人が
「少々お待ち下さいね」と優しい口調で言う。
168: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 20:44:29.33 ID:V6x1Fopt0
あたしは大人しく待つことにしたが、
10分以上経ったあとにプロデューサーは
何も言わずに入ってきた。
169: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 20:45:07.59 ID:V6x1Fopt0
「これが言っていた幕張でのライブ概要だ。
事務所の設立10周年記念のライブなんだ。
新人の一人が、急遽映画の出演に決まってな。
170: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 20:46:00.79 ID:V6x1Fopt0
まるで、あたしに「代わりだから」と言いたいようだ。
「まあ、そういうことで、新人の代わりなんだけどな」
171: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 20:46:42.76 ID:V6x1Fopt0
今すぐにでも、
さっき事務員さんが淹れて持ってきてくれた
熱いお茶を顔にかけてもいいんだ、と思ったけれど。
172: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 20:47:30.86 ID:V6x1Fopt0
プロデューサーは机の脇に避けていたCDを三枚差し出す。
あたしはそれを受け取る。
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