32: ◆eodXldT6W6[saga]
2020/09/28(月) 23:59:02.00 ID:7MqFVx3xO
果穂「あのっ! わたし、ちゃんと考えてませんでした……拳銃、人に向けたら……」
志摩「きみはちゃんと考えてる」
志摩は果穂の後悔を遮るようなやわらかい声で言った。
志摩「だから、悲しくならなくていい」
果穂は志摩の言うとおりにしようと思った。すこし時間はかかったが、なんとか言うとおりにできた。もう悲しくはないし、後悔もしていない。でも考えることだけはしていこうと、このとき果穂は強い気持ちで考えていた。
伊吹「よしっ、じゃあ約束通りメロンパン号お見せしますか。行こっか」
果穂「はいっ!」
力強い返事とともに三人はメロンパン号へ戻っていった。
果穂は楽しそうにメロンパン号の中を探検している。
その様子を見ながら伊吹は運転席にあるボタンを押そうとする。「メロンパンのうた」が流れるそのボタンに伊吹の指が触れたそのとき、警察無線から声が聞こえた。
──警視庁から各局、〇〇所管内より強盗事案入電中、現場はXX、近い局どうぞ
無線は続けて犯人の特徴を伝える。伊吹はボタンから無線に手を伸ばし、それまでとは打って変わって職業的な淡々とした声で無線に応えた。
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